フェアリー・ラブ 3. 女 装1.未 知「ほれほれっ! 何時までもベッドでのたくっていない・・・シャワー浴びて、 これ穿きなさいよ。」 美咲はローズ・ピンクの布キレを広海に投げつけた。 美咲との初めての日から数ヶ月、初冬の昼過ぎだった。 美咲の初々しさは消えてはいないが、態度がだいぶ変わってきた。 「なッ!なんだ、こりゃ? お前のパンティーじゃん。 ホントにこれ、穿けっての?」 手の平に握りこめるほど小さく薄い布切れを翳した。 「だって、他にないでしょ。 いつまでもヘンなのプラプラさせてないでよ(笑)」 「でも、これ・・・・」 「なに? 私の身に付けたパンティーは穿けないとでもいうの!」 美咲は最後のルージュをひきながら、少し不機嫌そうに広海を見据えた。 広海はその縮まった薄布をおもむろに広げてみた。 それは以前、美咲が着用しているのを見たこともある、美咲の下腹部の淡い翳りをやっと覆うだけの小さなパンティーだった。 ―――こ、これを僕に・・・穿けというの しかも、美咲の見ている前で、、、、 「何も恥ずかしがることはないでしょ。 中身の方は見慣れてるんだし、本当は私の下着が欲しかったんじゃない? いつもアタシの洗濯物から目を離さないし、もしかして・・・・お姉さんたちのを穿いてみたことあったりして・・・」 それは広海の本心を見透かした、一種の脅迫でさえあった。 「わかったから、そっちを向いていてよ」 広海は浴室に走った。 簡単にシャワーを浴び脱衣室で、広海はその美咲のパンティーを広げ、震える手で両方の足首に通した。 禁断の下着だ。 洗濯して干してある姉達の下着のなんと魅惑的なことだったか。 それを取り込みたたみながら、今まで何度それを身に付けようとする心と戦ったことか。 おずおずとパンティーを腰のあたりまで引き上げていく。 屹立したペニスを、その伸縮性に富んだナイロン地の中へ無理やり押し込める。 「オーィ! だめだ、こりゃ・・・ 収まりきらないで先っぽはみ出しそうだよ。小さすぎる。」 子供の頃の姉のパンツを思い出しながら広海は足を通してみた。 「当たり前じゃないの。女の子に無い物を付けているんだから・・・」 小さい時の姉のパンツも綿のブリーフと違い生地が薄く気持ち良かったが、これはシルクのサテン地なのだろうか、ツルツルの肌触りが良かった。 が、如何せん小さすぎた。 広海は小さな布地を引き上げた。 ペニスは薄布に圧迫されて少し痛かったが、それはあたかも悩ましい拘束具のようでさえあった。 「うふっ、なかなかお似合いじゃない。 広海、女の子になった方が可愛いかもね。」 女性用のパンティーの布地を突き破らんばかりに大きくテントを張っている広海を見つめながら、脱衣のカーテンの隙間から美咲が微笑んでいた。 広海の心に激しい羞恥と共に、股間の奥に不思議な疼きが押し寄せてきた。 憧れの女性用のパンティーを身に着けていると思うと、不思議な甘い陶酔感をも覚えたのである。 ナイロン地の圧迫の中で広海のペニスは痛いばかりに勃起していた 女性の下着を着けるということは、自分でも信じられない陶酔をもたらしたのである。 広海の心の奥底に女装願望が潜んでいたのかもしれない。 「ヒロ、とっても嬉しそう。 本当は可愛い女の子になってみたかったんじゃないの? パンティーやブラジャー、それにスカートを穿いてみたかったんでしょ。 いいのよ、恥ずかしがらなくても。 うふっ、興奮しちゃって・・・」 「そんな・・・・・」 広海の少女のように色白でなめらかな肌がかすかに震えているのを眺めながら美咲もすでに身体の芯の疼きを感じていた。 「やだぁー、私のパンティーを穿いて興奮するなんて、困った坊やちゃんね。 でも、そうすると広海って、ホント女の子みたい。 ちょっとぉー・・・・・・これも着けて見たら?」 美咲はこれも淡いピンクのブラジャーを手に持ち、強引に広海の後ろに廻った。 「いいよ、そんなのは・・・」 広海は恥ずかしさを感じたが、断われきれなかった。 「ほれっ! 両腕を通して・・・留めるから動かないの。。。 ちょっとキツイんだから・・・ よかった・・・二段目で留まって・・・ブラのサイズまで同じじゃ女のアタシが惨めだもんね・・・」 美咲は前に廻ってストラップを調節しながら嘆いた。 「これじゃ、寂しいわよね。中身がないからパットだけじゃ・・・ そうだ、これ、入れてみようか?」 美咲は洗濯済だろう古いパンストを何枚か丸めて、広海の胸元に押し込んだ。 生まれて初めて着けるブラジャー。 広海は、胸がキュンと締め付けられるような、異様な圧迫感と一種の快感も覚えた。 「ふ~ッ! 前から女みたいな身体つきとは思っていたけど、ここまでとはねぇ~・・・」 広海は本物の女の子のように、両手で胸を覆い、羞らいに身体を細かく震わせていた。 「広海には女の子の可愛らしい下着の方がよく似合っているわ。 これを着たら、鏡を見て御覧なさいな。ご感想は?」 美咲は淡いピンクの光沢に輝くミニスリップを手渡し、感心したように呟いていた。 「・・・・・ぅぅぅー」 自分でも身体つきは情けないとは自覚していたが、ブラジャーとパンティーを着けた自分の姿を見て広海は声も出なかった。 スリップを着け、まだ下着姿の美咲と並ぶと、若干ウエストが太く骨盤が小さいものの、スレンダーなその姿は女そのものだったのだから。 高校の頃からその体が疎ましく、大好きな水泳でも人前で服を脱ぐことには抵抗があったその身体が、今は悩ましく妖しく映っていた。 「ヒロって、女の子と間違えて生まれちゃったみたいよね。 ねぇ~、こうなったら徹底的にやってみようよ? メイクもしてあげる・・・ お化粧したら、どれだけ綺麗になるかアタシも楽しみだわ・・・」 恥ずかしさと期待に震える広海を目の前にして、美咲の可逆的な欲望が湧き起こってきた。 2.変 身 「お洋服はどれがいかしらね? これなんかどう? やっぱ、ヒロって女の子みたいに足が細くてキレイだから、ミニがいいよね。」 と、美咲はレースの刺繍が入り、薄い生地が幾重にも重なった水色のスカートを取り出した。 「上はこれね、白のシフォンブラウス。 下着が透けて色っぽいけど、いかにも女の子って感じでしょ(笑) それに・・・ジージャン重ねればすごく可愛くなると思うよ。」 美咲は自分でコーディネイトした衣装をかざして広海を促した。 「・・・・ううん、でも・・・・」 広海は恥ずかしい股間の欲望の突起を両手で押し隠し、立ち尽くしていた。 「さぁー、広海、可愛い女の子に変身するのよ。 もう、下着は女の子になっちゃったんだから、早く着てみて」 広海は従順に美咲の命ずるままに、美少女へと変身していった。 男の綿のYシャツと違い、スベスベとした光沢のあるブラウスに腕を通す。 合わせ目が反対でボタンを留めるのに戸惑い上手く行かない。 「だぁめねぇー、ふふうっ・・・」 美咲が見かねて手伝ってくれた。 胸元をみるとローズ・ピンクのブラジャーが白いブラウスを僅かに透けせて、双丘を作り出していた。 何枚もの薄いヒダが重なったヒラヒラと舞うようなスカートにそっと足を通す。 薄く軽いヒダヒダが広海のパンストの脚を掠りあげ、妙にこそばゆい感触を伝えた。 ズボンのようには前後がよく分からないが、姉がいつも穿いているようにホック部分を後ろにして留め、チャックを上げる。 ウエストがちょっとキツイようだった。 「スカートはミニにしてあげたのよ、それにもっと上にあげるの。 女性のウエストは男性のベルト位置と違ってお臍より上なんだから・・・」 美咲に言われたように臍上までウエストを引き上げると、丁度よさそうだが下腹部がなんとなく頼りない。 そして、スカートは極端に短く完全に膝小僧が露出し、ちょっと身体を屈めればパンティーが丸見えになりそうだった。 「それにしても、広海って綺麗な脚をしているじゃないの。 ヒロって、女の私から見ても・・・・けっこうセクシーよ」 広海の体毛は女のように薄く、素足をだしても女性と変わらないくらいで、ほとんど違和感を感じなかった。 「女の子たしなみよ。パンストも穿いてみる?」 美咲に手渡されたパンストに、広海が前かがみになって脚を通していると。 「ああっ・・・・!」 美咲が背後に立って広海のスカートを大きく捲り上げた。 ピッチリとパンティーが張り付いた広海のお尻が美咲の目の前に晒される。 「むふっ、どうかしら? スカートの中を見られる女の子の気分は? 恥ずかしい? 可愛いお尻とパンティーが丸見え・・・・うふふふ」 美咲は悪戯っぽく笑った。 広海はスカートを捲られるのがこんなに恥ずかしいとは知らなかった。 まるで本物の女の子になったような気分だ。 美咲はこんな超ミニのスカートを穿いて外を歩くのかと思っただけで、どっと恥ずかしさと、そして異様な痺れるような快感が押し寄せてくる。 「ヒロ、ずいぶん可愛くなったじゃない。 そうすると、身体の線はどこから見たって、女の子・・・・・スカートがとっても良くお似合いだわ」 パンストの最後の歪みを直している広海に向かって美咲は嬉しそうに言った。 美咲はスカートをたくし上げたまま、ブラウスの端を引き、だぶつき感をフィットさせる。 これでさらに胸の膨らみが強調された。 広海は自分に酔うような気持ちだった。 徐々に美少女にと変貌を遂げていく広海を見守りながら、美咲は自分の目に狂いが無かったことを改めて確信した。 そこには美咲好みの可憐な少女が羞じらいながら鏡を見つめていた。 「広海、最後の仕上げよ。 もっと可愛らしくなるために、お化粧してあげる。」 美咲は広海を鏡台の前の外の光が当たる場所に誘った。 「じっとしてるのよ、目を閉じて。 広海は女の子のような肌だから、きっとお化粧の乗りもいいはずよ」 すでに着せ替え人形にされてしまった広海は、美咲の思うがままであった。 化粧水で肌の汚れを丁寧に拭い取り、薄くファンデーションを塗っていく。 鼻先と頬骨にハイライトを入れ、チークはほどほどに。 アイラインはペンシルで整え、淡いブルー系のアイシャドーをほどこす。 眉を整えたいが時間が無い、濃い目にラインを引き足し、マスカラを塗る。 ひげも目立たない広海には厚化粧は必要なかった。 初々しい唇に、ピンクのルージュを引き、広海のメイクは完成した。 美咲は以前買ったまま放り出してあったウイッグを取り出し、広海の頭にかぶせた。 栗色のレイヤーのウイッグ。 その髪を丹念にブラッシングしながら、じっと目を閉じている鏡の中の可憐な美少女に見とれて思わず欲情を感じてしまった。 想像以上に可愛らしく、可憐な不思議な色香を漂わせている。 「広海、目を開けてごらんなさい」 美咲の言葉で広海はそっと目を開け、恐る恐るかがみの中を覗き込んだ。 「ああぁーっ・・・・・」 広海は思わず声を上げていた。 鏡の向こうでも白いブラウスを着て、亜麻色の髪をした少女が驚きの表情を見せている。 ―――信じられない・・・・・こ、これが・・・・ぼく――― 美咲の手で見事に美少女に変身した広海。 男の匂いが完全に消し去られていた。 3.倒 錯 ―ペニスを持った美少女― 美咲は自分には女性を好ましく思う心が潜んでいることに気付いていた。 同姓に対する憧れは、女性ならば一度は抱くものである。 その殆どは思春期の頃に限っているのだが、美咲はある意味奥手であったのかも知れない。 聡明で愛くるしいばかりの美咲には言い寄ってくる男は数多くいたが、心底から好きになれるような男性は現れなかった。 美咲は19歳にしてバージンであった。 セックスに対しては興味が無いわけでは無い。中学の頃より身体の方は早熟と言ってよいほどで高校の時には友人達の中で一番大人びた身体をしていたのだから。 大学に入り、親友の香織が訪れた時。 それは香織と同じベットに寝たかったことでもあり、女性同士の気安さを理由に共にお風呂に誘い、彼女の乳房を触ったりまた触られたりもしたかったのだ。 悪戯を装いキスをし、抱き合いレズの真似事までしたこともあったのだ。 そんな時広海が現れた。 広海には男を感じるより、時として同性を感じてしまう雰囲気があった。 だから広海との初体験はそれほど抵抗も無く済ませられた。 もっとも広海の巧みなリードにもよったのだろうが。 美咲は知った、痺れるような、とろけてしまいそうな、深く甘美な快感をだ。 広海は、性に対して未成熟な美咲の体を、じっくりと開発していった。 口と舌とで美咲の全身を愛撫し、美咲の心と体を燃え立たせた。 美咲は、すっかり“感じる”女へと変身をとげていた。 だがそれと同時に、美咲の心の奥底に秘められた、女性を好ましく思う心も増幅をしていた。 色白で女の子のようなすべすべした肌をして、睫毛が長く、そして黒い潤んだ瞳をした広海。 その裸体を見るに付け、滑やかな肌に抱かれる度、女同士の愛のかたちを夢に見るようになっていたのだ。 だが、広海により与えられる最後の一撃、頭の中が真っ白になって、身体全体が浮遊していくような、どうしようもない快感のうねりは女性からは得られない。 だから女装というシュチエーションは最高の演出だった。 そして、一見ひ弱そうな可愛い女の子にも見える広海にいつも翻弄され、弄ばれ、とどめを刺されることへの、密かな仕返しも潜んでいた。 「ヒロ、立ってご覧なさい。 こっちの姿見で女の子になった広海を、よーく見るのよ。 とっても、可愛い。女の私でも嫉妬するくらい・・・」 満足そうな笑みを浮かべて美咲はつぶやいた。 広海は入り口付近に置いてある姿見の前に立った。 女の子にしつらえられた等身大の広海が映しだされている。 淡い水色のフレアーのスカート、重なったヒダがフワフワと翻り、透きとおったパンストに包まれた脚が恥ずかしそうに震えている。 「広海。ずいぶん可愛くできたでしょ。 どこから見たって女の子、それもウブでバージンの少女みたいに・・・」 美咲は広海の後ろに立ち、頬を寄せ並ぶようにして微笑んだ。 「・・・・・・・・・・!」 広海は沈黙したまま、自分の可愛らしく変身させられた姿に見とれたしまった。 確かにこれではどこから見ても女の子だ。 女の子の格好をさせられたという屈辱はすっかりと消え去り、ミニスカート姿の自分自身にひどく興奮し欲情をかんじていた。 広海はあまりの変貌ぶりに衝撃すら覚えた、本当に女の子になってしまった妙な気分だった。 それは広海に異常な快感すらもたらしていた。 パンティーに圧迫されたペニスが痛いほどに張りつめ、全身を不思議な甘い快感が刺し貫いていく。 「うふっ、ヒロ、とっても嬉しそうね・・・・女の子になれたことが」 美咲は広海の耳元に熱く囁きながら、片手をスカートの中へと這わせていった。 「んふっ、ああーッ!・・・・・」 少女のようなか細い声を広海はもらし、お尻をくねらせた。 「お尻も太腿もスベスベとして、なかなかセクシーよ」 美咲は倒錯した感情に、スカートに包まれた広海の引き締まったお尻を、いとおしむように撫で回し、太腿の内側へと手を侵入させていった。 広海は太腿を固く閉じてその手の侵入を拒む。 「あらっ! いけない子ね、恥ずかしいところがジックリと湿っているじゃないの。」 「・・・・あっ、あぁーっ」 いきなり美咲がスカートの前を捲り上げた。 大きくテントを張ったピンクのパンティーが鏡に映し出される。 パンティーの上に突き出たペニスの先端がパンストの透明なナイロンの下で透明な液を滲ませている。 ペニスを持った美少女――――それは異様な光景であった。 「だめねぇー、女の子なのに・・・・おかしいわ。 これはどうしちゃったのかしら?」 パンティーの異常な膨らみを美咲は手の平で撫で回した。 「あっ、あはぁーん・・・」 広海は女のように悩ましく腰をくねらせ、ルージュの唇を半開きにしてあえぎの表情を見せた。 「ほーら、よーく見るのよ、ヒロ。 なんていやらしいクリトリスなの・・・こんなに大きくしちゃって。 パンティーに形がくっきり浮かんでいるわ」 パンティーの上からペニスをしごきながら、美咲は鏡の向こうで喘いでいる美少女に可逆的な視線を送った。 美しく化粧された広海の顔が歪む。 それは、男の沸点が限界に達しつつあることを示す、恍惚とした表情へと変っていった。 美咲も、自らの手で仕立て上げた広海の美少女振りに、倒錯した感情が沸き起こり体の芯を熱く疼かせていた。 パンティー越しに広海の屹立したペニスの躍動感が手に伝わってくる。 それは今にも若い樹液を吐き出しそうとしているかに思えた。 「ああっ、もっ、もう!・・・・」 広海は太腿をわななかせ、我慢が限界であることを示していた。 透明な先汁が先端の鈴口から滲み出て、パンティーの前をぬらし始める。 「なんて、いやらしい子なの。こんなにお露をあふれさせるなんて・・・」 美咲はさらに広海のペニスをパンティー越にしごきたてる。 猛々しく勢いづいたペニスが美咲の手の平で脈動した。 女の格好を強いられた羞恥と、美少女に変身した鏡の中の自分への陶酔感とが交錯して、広海は異様な興奮に襲われていた。 ―――も、もう・・・だめだ!――― 「ああーっ・・・・」 広海は膝をガクガクと震わせ、体を弓なりに反らせ、奇妙な嬌声を発した。 股間の膨らみが小刻みに収斂したかと思うと、ぴっちり張りついたパンティーがみる見る間に白濁の液で濡れていった。 鏡の中の美少女は深い悦楽の余韻に酔いしれていた。」 |